ワンちゃんを飼い始めて5〜6ヶ月経った頃に多い悩みの一つ乳歯遺残。
あなたも愛犬の歯でこんなお悩みがありませんか?
・乳歯が抜けずに横から永久歯が出てきてしまっている
・乳歯が抜けない時って、どんな対処法があるんだろう
・このまま放っておくとどうなってしまうの
まさに、僕はこの悩みを抱えてたんだよなぁ
そうそう、オレオ君は麻酔をして抜歯してもらったんだよね
結論からお伝えすると、一定の期間内に乳歯が抜けない場合(乳歯遺残)には獣医による抜歯が必要になります。また、乳歯遺残がある際にはワンちゃんのお口の中の歯磨きケアがとても大切になります!
今回は、ワンちゃんの歯の生え変わりの時期や対処法、手術の経過を、実際に抜歯手術を経験したオレオ君とともにお伝えしていきます。
そもそもいつ乳歯が抜けるの?
一般的に子犬の歯が生え変わる時期は
と言われています。
抜ける順番としては
のように前から後ろの順番で抜けていきます。
乳歯と永久歯が一緒に生えていて良い・正常とされる期間は、概ね下記の図の通りです。
部位 | 切歯 | 上犬歯 | 下犬歯 | 臼歯 |
共存期間 | 6日間 | 2週間 | 1週間 | 6日間 |
乳歯が残ったまま永久歯が生えてしまうことを乳歯遺残と呼びます。
乳歯遺残は特に「犬歯」にみられ、ひどい場合は、犬歯の周囲の歯も乱れてしまいます。
結果的に噛み合わせが悪くなる「不正咬合」になり、歯の隙間に歯垢がたまりやすくなり、
将来、虫歯や歯周病の原因になったりします。
ほかにも、口の中の粘膜を傷つけやすくなるなどの弊害もあります。
永久歯が生えてから、この期間を過ぎても乳歯が抜けない場合には乳歯遺残ということになるので獣医師に相談してみましょう。
生後7ヶ月以降に歯を抜いても永久歯の歯並びは正常にはならないとも言われています。
ですので生後5〜6ヶ月のタイミングで、一度歯の生え変わりのチェックを受けることをオススメします。
乳歯が抜けない時の対処法は?
・ロープなどのおもちゃで遊ぶ
・手術で抜いてもらう
ロープなどのおもちゃで遊ぶ
歯がぐらついている場合には、ロープなどのおもちゃで遊ばせることによって抜けかけた歯の抜歯を促します。
※強く引っ張りすぎると生えかけの永久歯がかけてしまったりといったリスクがあるので注意が必要です。
手術で抜いてもらう
抜歯には全身麻酔が必要となります。
その為、去勢・避妊手術を考えている場合にはそのタイミングで一緒に乳歯を抜いてもらうのが良いでしょう。時期としては生後6〜8ヶ月頃が目安となります。
もし永久歯に歯石が付着してたり歯周病を合併している場合は、歯石除去などの処置も同時に必要となります。
※自己判断で無理矢理抜くのは危険なのでやめましょう。歯が途中で欠けてしまい、より抜けにくくなってしまったり、口の中を傷つける恐れがあります。
放っておくとどうなるの?
1、歯石が付くのが早まる
乳歯と永久歯が共存すると食べカスが溜まりやすくなり、そこに歯石がつきやすくなります。
2、歯周病のリスクが高まる
歯垢や歯石が溜まることで、高確率に歯周病を起こしやすくなります。
3、不正咬合になってしまう(噛み合わせが悪くなる)
噛み合わせが悪くなることで、以下の症状を起こしやすくなります。
・歯と歯がぶつかって痛みを生じる
・口の中の粘膜を傷つける
不正咬合になってしまった場合は、抜歯を行い矯正手術を行うこともあります。
オレオ君の治療について
次は、マルプーの僕が実際に「いつ歯が抜けたのか」「いつ手術をしてのか」をお伝えして行くよ。
乳歯が抜け始めた時期
生後5ヶ月2週間頃、最初の乳歯が抜けました。
その数日後には歯磨きシートをしているときに歯が抜けたり、
知らない間にも抜けていたようでカーペット上で歯を発見することもありました。
乳歯遺残
生後6ヶ月半、犬歯の永久歯が生え始めたのがこの頃です。
このときは乳歯が抜けず上顎犬歯は永久歯が乳歯の前に
下顎犬歯は永久歯が乳歯の内側に生えてきていました。
生後約7ヶ月
犬歯の永久歯が4本が生え揃ってからも乳歯4本は抜けないでいました。
永久歯が生え揃ってから2週間経過しても、乳歯のグラつきもなかったので心配になり獣医師に見てもらいました。
「生後10ヶ月位までに自然に抜ける可能性があるので待ってみましょう。」と言われ、しばらく様子をみることに。
受診後1週間したころ、上顎犬歯1本は自然に抜けました。
しかしその他3本は結局抜けず、、、
去勢手術は生後6ヶ月の時に終わっていたので、涙やけの手術の際に犬歯も抜歯することになりました。
手術
生後12ヶ月
全身麻酔下での抜歯は、日帰り手術で半日入院でした。
1日の流れとしては、
・9時に入院
・13時頃手術
・17時過ぎに迎え
でした。
抜歯は無事終了し、手術当日の夜は、エリザベスカラーをして過ごし、フードはふやかして柔らかくしたものを与えるように言われました。
ちなみに、これが抜いてもらったボクの歯だよ
自然と抜けた犬歯と比較すると根っこの部分の長さに違いがあります。通常であれば歯根が溶けるはずが、乳歯遺残の3本は歯根が溶けずに残ってしまっていました。
自然と抜けた歯と比べると、根っこがすっごい長いね
抜歯費用
抜歯処置は1本につき2000円、その他麻酔や血液検査料金込みで合計22000円でした。
相場は抜歯1本1,000円〜2,500円となっています。
ケアはどうしたらいいの?
乳歯遺残があると、歯石がつきやすくなり、歯周病や歯肉炎のリスクが高くなってしまいます。そのため、歯のケアが大切になります。
ケア方法としては下記があります。
ブラッシング以外(デンタルジェル・おもちゃなど)は補助的なものになります。ブラッシングをする時には歯の表面を集中的にみがくのではなく、歯と歯肉の間のプラークを除去するようにして下さい。
歯ブラシはワンちゃん用に市販されている、柔らかくヘッドの小さいものがよいです。
歯石が形成されるまでは約3日かかりますので、最初から完璧にやろうとせず、愛犬の機嫌をとりながら、まずはできる範囲でゆっくりあせらず進めましょう。
1回で全部の歯が無理でも、みがく歯を2日に分けたり、毎日歯ブラシでみがく習慣をつけていくのが大切です。
オレオ君は、ブラッシングがまだまだ苦手で
歯磨きシート、デンタルジェル、歯磨きガムを併用してケアをしてます。
歯磨きガムは動物病院でオススメしてもらったものを使用。ビルバックチュウのSサイズを愛用してます。
デンタルジェルは獣医とドッグトレーナーが共同開発したもので、口コミの多かったこちらを使っています。
まとめ
乳歯が残ったまま永久歯が生えてしまうことを乳歯遺残と呼びます。
乳歯と永久歯が一緒に生えていて良い・正常とされる期間は概ね、切歯だと6日間、上犬歯で2週間、下犬歯で1週間、臼歯で6日間です。
小型犬のわんちゃんは乳歯遺残になりやすく、特に犬歯に多くみられます。
乳歯遺残があると、噛み合わせが乱れてしまう「不正咬合」になり口の中の粘膜を傷つけてしまったり、「虫歯」や「歯周病」の原因となります。
そのため、乳歯遺残がある時は、これらを予防するために口腔ケアが大切になります。
ケア方法としては、ブラッシング・歯磨きシート・歯磨きガム・歯磨き綿棒・歯磨きおもちゃがあります。
ブラッシングをする時には歯の表面を集中的に磨くのではなく、歯と歯肉の間のプラークを除去するようにして下さい。
歯ブラシはワンちゃん用に市販されている、柔らかくヘッドの小さいものがよいです。
歯石が形成されるまでは約3日かかりますので、最初から完璧にやろうとせず、愛犬の機嫌をとりながら、まずはできる範囲でゆっくりあせらず進めましょう。
1回で全部の歯が無理でも、みがく歯を2日に分けたり、毎日歯ブラシでみがく習慣をつけていきましょう。
オレオ君も歯磨きが苦手、、、ちょっとずつ頑張ってもらってます。
乳歯遺残がある時の対処法としては、
①ロープなどのおもちゃやタオルを使って遊び、グラグラしている歯の抜歯を促す
②獣医師に抜いてもらう
が挙げられます。
抜歯は全身麻酔下で行われるので、去勢・避妊手術と同時に行われることが多いです。
費用は抜歯1本につき1,000円〜2,500円、これに加え麻酔などの費用がかかります。
生後7ヶ月以降に歯を抜いても永久歯の歯並びは正常にはならないとも言われているので、生後5〜6ヶ月のタイミングで一度歯の生え変わりのチェックを受けるのがオススメです。
日頃から愛犬の歯のケアを習慣づけ、適切な時期に抜歯をすることでワンちゃんが末長く健康でいられるようにサポートしていきましょうね!
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